Deference Reports

ど素人がアニメ、音楽など考察しつつ語っていきます。表現方法を学ぶ意味も込めて。

色づく世界の明日から 第4話 表現考察

いやはや、琥珀が来た途端に一気にムードが、空気感が変わったという印象を受けます。

やっと出てきたと思うも束の間、1話からずっといたかのような存在感で瞳美の心に少しずつ「色」を灯してゆく、そんな彼女でしたね。

 

◼️琥珀の性格と描写

随所に琥珀の自由さ、闊達さがわかるシーンが散りばめられていました。一部を列挙してゆきます。

  • 登場シーン:早く帰りたいがために乗っていた旅客船から漁船に乗り換えた
  • 部活のミーティングでみんなが揃って同じものを頼む中、1人だけ「カステラとハーブティー
  • カバンでかい
  • すぐに皆と打ち解ける
  • ポポッキー食べながら喋る(反対に瞳美は食べながらは喋らない)

これらなどから琥珀の自由さが伺えます。しかしただ自由なだけでなく、思慮深くもあり、魔法に対する強い信念もあるよう。人の気持ちも察せるいい子です。

 

瞳美に初めて会ったとき、琥珀は瞳美を抱きしめ、60年後の琥珀と同じように左手でポン、とした。それがおそらく、瞳美が過去に来る前に最も心を開いていたであろう「おばあちゃん」を思い出させ、瞳美に大きな安心感を与えたことでしょう。まして何もわからずにいきなり60年前に連れてこられた瞳美にとって、ゼロにとはいかないまでも不安を一瞬で拭い去ってくれたであろう琥珀という存在は大きなものでしょう。

 

琥珀本人のこととは離れますが、琥珀を演じられている、えーでちゃん(本渡楓さん)はやっぱり元気な子に合うなあ、とつくづく思わされます。でもところどころで「おばあちゃん」ぽいと思わされるおおらかさや柔らかさがあり、それは瞳美から見た琥珀であるのかな、そういったディレクションもあったのかななどと思ったり。

 

◼️描かれて始めた恋模様

以前からカットやなんかでちょっと気があるのかな、と匂わせるような描写がポツポツとありましたが、4話にきてもう少しわかりやすく描かれ始めたかな、と言う印象。

まず

  • あさぎと将と瞳美と唯翔

この4人がほぼほぼなんですが…

第3話考察

色づく世界の明日から 第3話 表現考察 - Deference Reports

の ◼️かわいい  のところで述べたあさぎのカット。今回は将と瞳美との2人のシーンが多く、そのあとにあさぎが憂うような表情で1人で映る、というシーン(例えば屋上であさぎの後ろに将と瞳美がいて、あさぎから2人へとピントが移って行く場面)がいくつか見られましたが、これで確信。

あさぎは将に対して好意がある。

あさぎが「将くん」呼びであり、将があさぎの店にカメラを借りにきていた、少なくともカメラを始めた頃から互いを知っている。と言うことから幼馴染の可能性もあります。

少しメタ視点ですが幼馴染の恋は叶わないとかなんとか…

 

一方で将は瞳美に好意があるのかというと必ずしもそうとは限らない。確かに下の名前で呼ぶ時に恥ずかしがってはいたけど、あれは単に女の子の名前を呼ぶこと自体に抵抗があるだけ、と考えられる。

瞳美が未来からきたことを打ち明けた時も唯翔は少し意味ありげなカット(後述)があったのに対して将は冷静。この辺はこの後も追っていかないとわかりません。

 

その瞳美はというと、唯翔が「琥珀と、月白さん」と言ったときに目線を下げて残念そうな表情を見せました。これは自分も名前で呼んでほしかった、ということなのではないでしょうか。唯翔自身も区別がつけばいい、と言う理由で「月白さん」呼びに逃げた、好意を持っているが故に名前で呼ぶことに恥ずかしさ、抵抗感があった、と考えても良いと思います。

唯翔と瞳美が喋る時もお互い少しぎこちない風を感じましたし。まあ2人とも元々そう言う性格、といえばそうなのでなんとも言えませんが。

と思ったものの、撮影が終わり、下校中に琥珀が唯翔に「瞳美は誤解するかも」。

瞳美への好意を隠そうとするあまり誤解を招くような態度を取っていたという解釈で合っていると言うことですね。これで唯翔の意味ありげなカットの意味もわかった。瞳美がいつか帰ってしまう、ということを唯一口に出して憂慮していますし。

ただ琥珀はちゃんとわかってた。

 

  • 胡桃と千草

まあ1番なにも考えないで見ていられるコンビですね。そのままよろしくやっていてください。

 

◼️気になる締め方

屋上の場面から下校の場面へと移るとき、シャッターがきれてバチっとぶつ切りのような場面の終わり方。単なる場面の転換点と見ればいいとは思うのですが、あのぶつ切り感をどうしても疑問に思わずにはいられなかった。けどわからないので保留です。

 

◼️色が見えた

やはりまた唯翔の絵で色が見えた。そしてまた「see」つまり視界に入った、不意に見た、状態で色が見えました。

唯翔の描くあの金色の魚はなんなのでしょうか。

絵の中で魚は水から跳ねていましたが、「跳ねる」というのは水=閉鎖された世界からの解放と取るべきか、その逆、水=瞳美(魚)にとって自由になれる、安心できる場所ととって、空気=不安な場所、生きずらい場所へと向かう、つまり慣れきったモノクロな世界からの脱却、と見るべきなのか…

唯翔の絵はどういった意味を持つのでしょうか

 

また、通常、魔法を使う時には詠唱が必要だったり、虹色の光が見えたりするのですが、それを必要とせず、瞳美は無意識的に汽車を出した。案外瞳美は琥珀よりも強い魔力を持っていて、物語が進むにつれ自分の魔力を意識的に使いこなせるようになる、そして自分の魔力で元の世界に帰る。ということもあるかもしれませんね。

 

 

日常回的でありながらもやはり琥珀の登場とともに物語がぐっと動いた印象がありました。本当に毎週楽しみ。次回も期待して一週間待つことにします。

 

それでは。

 

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