色づく世界の明日から 第5話 表現考察
今更かよ!と思うかもしれませんが、まずはこの話から
◼️輝くアズライト
全然意識していませんでした。魔法を使うときにアズライトが光っているんです。今回、暗室で星を出した時と星砂を作っているシーンが2回描かれたうちの成功した方で光っていました。逆に星砂作りに失敗した時は光っていませんでした。
じゃあ今までの魔法を使ったシーンはどうだったのか。見返してみると
1話で琥珀ばあちゃんが魔法を使ったときは星砂時計が光っている
2話で瞳美が廊下で星を出したときは光っていない
3話で瑠璃さん(琥珀のお母さん)が星砂をつくったときは光っている。瞳美が水の上を歩くときは光っていない
4話で琥珀が魔法使うときは光っている。瞳美が汽車を出したときは光っていない。
5話では上記のとおり
なんです。アズライトは魔法と呼応すると考えると、失敗したときに光っていないのは当たり前なのですが、瞳美が無意識で魔法を使い、かつ成功しているときに光っていないのは何故なのでしょうか。
アズライトと言えば、人の潜在意識に働きかけて眠っている知恵や能力を動かす、と言われ、古代から祈祷なんかで使われてきました。
アズライトの光る(または光らない)条件はアズライトの持つ意味とどう関係しているのでしょうか。考えておきます。
◼️琥珀
前回の記事では、瞳美からは琥珀が「おばあちゃん」であるが故に人として大きな存在のように見せているのかな、と言うことを書きましたが、琥珀ってそもそもちょっと達観してるところがあるというか、あれで結構大人だな、という感じ。恋のキューピッドっぽいことをしたりだとか瞳美への魔法のアドバイスなんかもそう。ちゃんと考えて行動してるんだなあ。
琥珀が今まで以上に魔法の勉強をしていますが、一体何のため勉強なのでしょうか。瞳美に色を見せるため?瞳美が元の時間に帰ることができるようにするため?未来の大魔法使いだから?この辺はこの後わかってきますね。
◼️あさぎちゃん、かわいい
健気でかわいい。
それはさておき、あさぎの淡い恋心に対し、将は鈍感。それはあさぎの作った淡い色のカラフルなクッキー(=恋心)に対して茶色い食べ物(=鈍感さ)ばかりを持ってきてあさぎの気持ちを塗りつぶし、見えなくしてしまうという象徴表現に現れています。
前回のブログにも書きましたが、今までの話であさぎの表情が曇って見えるシーンがいくつかあったのは、将の鈍感さ、振り向いてもらえないことに対するあさぎの不満足感だったわけです。
あさぎ視点では瞳美は恋のライバル的な立ち位置になるのですが、あさぎは瞳美に対して嫉妬や嫌悪のような負の感情を持つでもなく、普段と変わらない様子で、それどころかあさぎも将と同様に瞳美(琥珀の方が比率は大きいかもだが)から影響受けて、一歩踏み出しています。そこがすごくあさぎらしいというか、いい子だなあとしみじみ思ってしまいます。
して、当の将はというと単なるお人好し。瞳美がオフリーを買うときも自然に「瞳美」と呼んでいましたし、瞳美に対してはただの後輩、友だち、感覚で接していました。
瞳美も同様で、瞳美は将よりはやっぱり唯翔。
あさぎちゃん、うまくいくといいなあ…
◼️唯翔と瞳美
今回の話で思ったのは、瞳美は唯翔に対して、或いは唯翔の絵に対して少し過度な期待を抱きすぎではないか、ということです。「色が見える」ことに縋りたい一心で絵の完成を急かすのも確かにわかるのですが、あんまり急かすと逆効果だよ、瞳美。と、おばあちゃんが言ってくれればいいんですけどね。
瞳美は唯翔に「楽しみにしています」唯翔はそれに応えようとする。でもそれが逆に重圧になって…
次回予告を見る限り、そのへんの事情が次回わかってくるのかな、と思います。
◼️金色のサカナ
とうとう来たか、という感じ。次回のサブタイトルが「金色のサカナ」ってもうモロじゃないですか。
こう考察を書いていると今回の話は前回と結構関わってるなあ、接点が多くなってきたなあという感じが否めません。
ということで合わせてこちらもどうぞ
https://tomoe-mm.hatenadiary.com/entry/2018/10/28/002154
今までは唯翔の絵からサカナが出てきていましたが、今回は瞳美が渡した星砂から。おそらく瞳美が意図的にしたことではないのでしょう。これも唯翔と唯翔の絵に縋りたい思いが無意識のうちに作り出したものなのかなあ、という感じです。
なんかこの物語(ぼくの妄想!?)は「意識」が結構キーになるのかな、なんて思います。
とりあえず考察点を考えつつ次回を楽しみに待ちます。このブログもあわせて読んでいただけると嬉しいです。
(余談)「やがて君になる」もすごく綺麗で色々纏めたいけどいかんせん時間がない…